労働基準法

2011年10月23日 (日)

パートタイマーの残業手当、パートタイマーの割増賃金、法定労働時間

【事例】
1日6時間契約のパートタイマーに、残業を3時間お願いし、結果としてその日は9時間働いてもらいました。ところが、残業3時間を加えても1週間の労働時間が40時間以内だったので、時間給のみ支給しました。このような取扱いに問題はありませんか?

A:問題ありです。ご質問の場合残業手当を支払わなければなりません。

~はじめに法定労働時間とは~
労基法第32条第1項は「使用者は、労働者に、休憩時間を除き1週間について40時間を超えて、労働させてはならない」とし、同条第2項は「使用者は、1週間の各日については、労働者に、休憩時間を除き1日について8時間を超えて、労働させてはならない」と規定しています。したがって法定労働時間とは、1週間の法定労働時間は40時間、1日の法定労働時間は8時間ということになります。

~法定労働時間を超えて労働する場合には~
以上のように法定労働時間はふたつに分かれて規定されています。分かれてはいますが、どちらかを満たせばよいものではありません。週40時間以内であっても、1日8時間を超えて労働させるには、労使で協定を締結し届出なければ、労基法違反となります。また、法定労働時間を超えた時間外労働に対しては割増賃金(残業手当)の支払いが必要になります。

~残業手当が不要の残業とは~
パートタイマーの所定労働時間が6時間の場合、2時間残業し1日の労働時間が8時間となった場合でも法定労働時間を上回りません。したがって通常の賃金(時間給)を支払うことで足ります。また、週6日労働したとしても1週間の労働時間が36時間であれば、法定労働時間を上回りませんので、この場合も残業手当の支給は必要ありません。

~残業手当が必要となる残業とは~
1日の労働時間が8時間を超えた場合には、その超えた時間が法定の時間外労働となり、割増賃金(残業手当)を支払わなければなりません。割増賃金の支払いが必要なのは、時間給で使用しているパートタイマーでも同様です。
ご質問の場合、所定労働時間が6時間のところ、1日9時間働いてもらっていますので、3時間が残業です。3時間のうち、2時間分は100%の賃金+8時間を超えている1時間分は125%増の賃金の支払いが必要となります。

~たとえ労働契約期間が7日間であっても~
たとえパートタイマーで7日間だけ働いた場合でも、法定労働時間は守らなければなりません。労働契約期間の長短にかかわらず、法定労働時間を超えて働いた場合には割増賃金(残業手当)を支給しなければなりません。7日間契約で1日6時間労働の場合であっても1週間で40時間を超えた時間に対しては残業手当の支給が必要となりますので、ご注意ください。

社会保険労務士法人 人事給与(山本事務所)

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